(思い出し書き)
ある友人に結婚の報告をしたとき、めでたいと祝ってくれたうえでその人は「ずっと続く必要もない」と言った。末永く、と言うのがふつうの場面で、使い古された常套句とは真逆のことを言った。こういうところが、私がその人を信用していているゆえんである。続くことが目的になった時点でその関係はもう死んでいるのだ。結婚したにもかかわらず私は、結婚という行為をそれほど積極的にポジティブには捉えていなかったので、その人の素直な言葉が嬉しかった。
私の家族や親族には離婚した人がいない。その人は私とは違うリアリティを生きており、そういうリアリティから出る言葉は強度が高い。その人のような言葉を運用できる人でありたいと思う。